下顎前突（受け口）とは
About Underbite
下の前歯が、上の前歯よりも前に出ている状態です。「受け口」や「反対咬合」とも呼ばれます。
歯の生え方の問題
上の前歯が内側に生えている場合や、下の前歯が前に出ている場合があります。
骨格的な問題
上あごの骨が小さい場合や、下あごの骨が大きい場合があります。
下顎前突（受け口）の原因
Factorお口まわりの癖（口腔習癖）
口呼吸や舌で前歯を押す癖（舌突出癖）によって、下の前歯が前に出ることがあります。
上唇を下の前歯でかむ癖（咬唇癖）によって、上の前歯が内側に生えることがあります。
遺伝的な原因
遺伝的な原因で、上あごの骨が小さくなったり、下あごの骨が大きくなったりすることがあります。
小児期の反対咬合は、歯だけの軽度な状態であっても放置すると、成長期に悪化して骨格的な下顎前突になることがあります。
下顎前突（受け口）による弊害
Harmful Effect見た目の問題
コンプレックスにより人前を避ける、笑顔に自信がないなど、心理的な影響があります。
歯肉退縮
下の前歯に負担がかかり、歯ぐきがやせて下がることがあります。
前歯で食べ物が嚙み切りにくい場合があります。
発音がしづらい場合があります。
下顎前突（受け口）の矯正治療
Treatment原因によって、さまざまな治療法があります。
Method.01
歯の生え方の問題の場合
上の歯列を前方に動かす治療や、下の歯列を後方に動かす治療を行います。
中高生や成人の本格矯正（ワイヤー矯正、またはマウスピース型装置の矯正）では、症状によって、永久歯の抜歯を行う場合があります。
また、歯科矯正用アンカースクリューを使用する場合もあります。
Method.02
小児期に上あごの骨が小さい場合
上顎前方牽引装置（フェイスマスク）を使用して、上あごの発育を促進させる治療を行います。
Method.03
下あごの骨が大きい場合
通常の矯正治療だけでなく、外科的な手術の併用が必要になる場合があります。
Method.04
お口まわりの癖（口腔習癖）がある場合
癖をなくすための指導や、MFT（筋機能療法）と呼ばれるトレーニングを行います。
小児期の場合、歯列矯正用咬合誘導装置（プレオルソ、トレーナー、マイオブレイスなど）を使用した筋機能矯正を行い、歯の生えかわりやあごの成長発育が、できるだけ正常に進むように治療を行います。
